【1日目】

【2017年3月25日(土)】

岩手県 陸前高田市 『長部駅』バス停 スタート

大船渡へは前日の
3月24日に福田さんと共に到着していました。
明けて早朝7:07発BRTバスに乗り出発
am08:10 「BRT長部駅」

総勢20名以上の参加者に驚きました。
地元「歩こう会」はじめ、地元出身の方が多かったです。
年齢は僕が一番若い!
天気は良いが 風が冷たい日です。

1箇所目の札所は
集合場所からすぐ近くです
【1箇所目(四番札所)】「要害観音堂・跡」

津波で流されてしまった
この巡礼の象徴となえるような観音堂です

観音様は、無事ガレキの中から発見され
現在は別の場所に安置されています

ちなみに 巡礼の順番は
一番札所から順番に…
ではなく
一番廻りやすいコースで廻ります

福田住職を中心に般若心経読経
つづいて 「ご詠歌」

「ご詠歌」とは
観音堂ごとに伝わる五・七・五・七・七の和歌で、
歌うように唱える 宗教的伝統芸能です。

「ご詠歌講」と呼ばれる
地元観音堂に伝わるご詠歌を
伝える地域の集まりのご婦人方が
気仙各地で活動しています
2箇所目は
一般のお宅の庭敷地内の観音堂です。

一般と言っても昔話に出てくる
長者様のような大きなお宅です。
巡礼を家のご婦人が丁寧に迎えてくださいました
【2箇所目(三番札所)】「古谷観音堂」

家の敷地内に観音堂があるのは
管理なども大変だと思います

お堂内で読経とご詠歌
現在は六体の観音様が祀られていますが
かつては、
一寸六分(約5cm)の「兜仏」が祀られていたそうです
風は相変わらず強いですが
歩いてだいぶ体が温まってきました。

春の日和の中を
みなさん列を作って おしゃべりしながら
とことこと歩きます
建設中の 高速三陸自動車道高架下
宗教行事としてしんみりと歩く「巡礼」のイメージと違い
「さんぽ」に近い雰囲気です
しかし 途上
311の津波で
ここ上長部地区で亡くなった方々の慰霊碑前で
みなさん揃って読経しました

やはり「巡礼」です
次の観音堂 入り口
新しい案内板が設置されています
鳥居をくぐり 小高い山へ

今回の観音巡りでは 多くの場所で
仏教の観音様に会うために
神道の鳥居をくぐります
これは神仏習合時代の名残なんだそうです。

明治新政府が出した神仏分離の命令は
中央でこそ厳しく履行されましたが、こうした地方では
「まあ いいじゃないか」と
これまでどおりの地元の信仰場所として
親しまれ続けたのかもしれません。
【3箇所目(五番札所)】「上長部観音堂」

「鳥居」をくぐり 若干 急な斜面を歩き 観音堂へ
ここも かつては「兜仏」だったそうです
お堂内で読経

雰囲気あります
観音堂内が薄暗く
観音様のお姿がなかなか見えず、みなさん
「申し訳ありません!」 
「ごめんなさい!」といいつつ、
スマホのライトの明かりで照らして
悪戦苦闘しながら格子の中の観音様を拝見する様が
ちょっと微笑ましかったです

観音様のお姿を
直に拝見してこその 観音巡り!
【4箇所目(二番札所)】「金剛寺・観音堂」

実は3箇所目からこちら、4箇所目までは
山中の道を歩く予定でしたが
山が復興工事で危険のために断念。

なんと地元新聞社の
「東海新報社」さんが車を出してくださり
参加者をピストン輸送!

行く先々で地元の方々のご援助があって
ありがたいです
「金剛寺」さん
こちらも津波で大きな被害を受けましたが
観音様が奇跡的に発見され現在修復中とのこと。

暖かいお堂の中で
桜餅とお茶のお接待を頂きました。
ありがとうございます!
嵩上げが完了した陸前高田沿岸が見渡せます
お寺の敷地内へも
津波が押し寄せました
本堂は現在再建中です

1200年の歴史があり
陸前高田「けんか七夕」発祥の地
と伝わっているお寺です
「気仙川」に沿って次の札所へ
【5箇所目(一番札所)】「泉増寺・観音堂」
伊達の殿様のご嫡男誕生の際に
婦人の夢に現れた観音様ということで
大きく庇護を受けたことで有名な観音様です
幕末の剣豪、千葉周作の生家が
あの辺りにあったそうです
こちらでお昼休憩
平安時代、この地域から朝廷への女官を送り出す際
途中の栗原で病んで亡くなってしまった姉の代わりに
その妹までが送り出されて渡ったとされる悲話
「姉歯橋」の昔話や
気仙大工のはなしなどなど
地元の方ならではのお話を聞かせていただきました
旅の醍醐味!
そして
麓のお堂には
女性しか見ることができない
子宝に恵まれるというご神体がある!
とのことです

男なので見れませんでした
風でチラリと…
ここより山越え(車道)
気仙川の支流
「矢作川」

津波はこの川も遡上し
沿岸地域に大きな被害を残しました
山を越え 川を越え
次の札所へ
【6箇所目(七番札所)】 「観音寺・観音堂」
大きなお寺です
観音様は秘仏で幕の裏側にあり、
次の公開はまだ先とのことでしたが

震災のときに特別開帳があり、
地元民を元気付けました。

一番つらい時に会える
1000年この土地を見守り続ける観音様は
きっと心強く思えたのではないかと
ここの観音様は
平安時代、この地の「鬼の熊井」を討伐した
将軍・坂上田村麻呂が建立したそうです。

東北各地には
田村麻呂が建立した観音堂(毘沙門堂)が
たくさんあります
本日 最後の札所へ

こんな山の中の土地でも
津波被害があったことに
驚かされます…
【7箇所目(六番札所)】「馬頭観音(駒形神社)」
pm02:30
本日の巡礼は終了です
現地解散!

近くに「陸前矢作駅」バス停があります
僕はこの日
近所の温泉宿「鈴木旅館」へ

ゆっくり温泉に浸かり
足の疲れも取って ゆっくり休みます
三番札所 古屋観音堂 ご朱印
二番札所 金剛寺観音堂 ご朱印
■巡礼6日間の大まかな行程地図です■

全部の巡礼道を歩くわけではなく
札所間の距離が長い場所や
峠道で不便な場所は
今回は省かれたそうです。

各日のスタートとゴール地点は
バス停などの近くとなり
集合解散が楽になるよう設定されています

巡礼スタートとゴールの地
陸前高田市MAP
さすがに札所が密集してます

【本日の移動距離 ルート】

【 陸前高田市『長部駅』 〜 7箇所巡拝 〜 『陸前矢作駅』 】
晴天・風強し 14.2km】

【ルート参考MAP】製作中

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