【19日目】

【16年04月16日(土)】

宮城県南三陸町志津川スタート

朝起きるとテレビで

つい数時間前

熊本で再び 大きな地震があり

死者、家を失った避難者は
更に増えているとの報

旅は残り
160km

進むべきか
ここで旅を中断すべきか

道としては

岩手県と違って
宮城県は土地に
馴染みもあって

会いたい人も大勢いて

そもそも

今回のトレイルこそ
「通し」でゴールまで
歩くつもりでしたし

…と言うような
個人的な思惑もありますが

今、現在 
被災してる大勢の人が
テレビに映し出されている
この日に

『楽しんで旅して復興支援』
これは正しいのか

という気持ちもあります

「この旅の大義が
無いのではないか」

「つづける意味が
無いのではないか」
ただ

先の震災で
多くの現地の人達が
「自粛」を望んでいなかった
話は何度も聞かせて
もらいました

いま僕一人が旅を中断して
東京へ戻ったところで

「なんの意味も無い」

「足しにならない」

という事も
分かります

しかし個人の感情

「今のこの
後ろめたい気持ちで旅をゴールしても
得るものは無い」

「むしろゴールする事で必ず後悔する」

旅は中断し
帰るべきだ
ただやはり
ここまでくれば残りの旅は
登山で言えば「降り」になるので

「もったいない」

という気持ちも有り

旅を続けるべきか

中止するべきか

そんな事を
延々と考えながら
歩いていると
もう景色なんかも
目には入ってこず
 
この先

お蕎麦屋さん
「てらっぱだげ」のおじさん
「全勝旅館」のご夫婦に

挨拶してから
その後 どうするか考えよう

とりあえずこの先の

「新北上大橋」を

渡ってから

最終決断を
そう考えましたが
通行止めは
数日前からだそうです…

「新北上大橋」が渡れないと
対岸へ行くのに
上流10kmの
飯野川橋を渡らねばならず

つまりは

600m対岸に行くには
20km歩かねばならない

これはきっと

「旅を中断しなさい」

と いうことなんだろうな…

そう思いました

熊本の大地震は
多くの死者と
十数万人の避難者をだす
大災害で

僕が旅を
続けようが中断しようが
どうなる事でも
ありませんでしたが

個人としては
この判断は正しかったと
考えています

熊本、被災地の
早急な救援と
一日も早い復旧復興を
お祈りしております

この日は

タクシーで「道の駅・上品の郷」まで

そこからバスで石巻まで

石巻で一泊し

翌日、友人に会い

そのまま仙台から新幹線で東京へ帰宅

 

【本日の移動距離 ルート】

【南三陸町志津川・スタート〜神割崎〜新北上大橋・旅の中断(〜車で道の駅〜石巻・宿泊

【晴れ・30km】

第二回『みちのく潮風トレイル』

歩行距離 471.7km(中断)

経過日数 19日

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