35話・宮城県岩沼市

名取市から岩沼市へ
仙台空港方向へ歩きます
トンネルをくぐって
こちらは海上保安庁?
仙台空港はこの向うでしょうか

震災時、
滑走路に津波が押し寄せ
飛行機や車を押し流していく
映像をみました

甚大な被害を受けた仙台空港でしたが
震災後の一ヶ月
4月13日にはすでに
民間機の発着受け入れが再開されました

土壇場に追い込まれても
それを押し戻す様を見せ付けられますと
こっちも力が湧いてきます
仙台空港 遠景
そして建設中の

『千年希望の丘』

震災後、発生した大量の瓦礫は
処理をどうするかで悩む自治体も多いですが

ここ岩沼市ではその瓦礫で
古墳型の丘を10基以上つくり
それらを堤防でつなぎます
そうすることで

@発生した瓦礫を処理し

A次の津波の備えとし

B植樹して住民が憩える公園にし
慰霊の地として被災者をいたわり

C外から被災地を訪れる人のランドマークにもなる
地元の方の話ですと
なんでも市長が「やり手」だそうで

普段、自分の町の選挙とか行きますが
立候補者は所属政党の違いくらいで
そんなに個人の能力の違いは考えず投票してましたが…いやいや!

青森からここまで被災自治体を歩いてきて強く感じた事

有事になった時
トップが有能か、そうでないかで
そこに住む人間の生活
その後の人生が大きく左右されます
この旅でご縁の出来た
ある取材者の方が話しておりました

過疎化、財政難、増える老人介護、若者の就職、等々…
それらどこの地方でも抱える問題が
東北の被災地は震災によって
急速に炙りだされたのだと

それらの解決策を上手い具合に探り当て
そのモデルケースを作れれば
東北の被災地はこれからの日本がどうあるべきか
その指針となる土地になると
個人の生活でも
苦労を経験した人の話は
すごく興味があります

それを知る事で
自分が同じような状況になった時の
参考にもなります
東北が
日本のそうした部分を
担ってくれるようになることを
願っています
そして今日も大勢の人たちが
東北を訪れたり、帰ってきたりしています
丘を降りて
旅を続けます
この日は
歩けるだけ歩いて
電車で名取市まで戻って
宿を取りました
翌日
岩沼駅
スタートです
竹駒神社
伏見・笠間稲荷神社とともに
日本三稲荷の一社とされています。
陸奥の神社では、塩釜神社、金華山とならんで
多くの参拝者が詣でる神社として有名です
むかしむかし
国府多賀城へ赴任する役人が
京の伏見稲荷を国府の守護神として勧進しようと
白狐を連れてここまで来ましたが

白狐が 「もうここでいい」 と住み着いたのが
この竹駒神社だそうです

多賀城まであと
20kmくらいだったのに

他にも
同じく岩沼市の金蛇水神社の伝説でも
京の有名な刀鍛冶がこの土地を気に入って
ここで天皇の御佩刀を鍛えた話しがありますし

この土地は
外から来た人を惹き付ける
何か魅力のようなものがあるようです
御朱印を頂き 竹駒神社をあとにし
次の亘理町へ
阿武隈川を渡ります

奥の煙は
日本製紙の工場

阿武隈川
この旅も
残すところあと

40km
…僕も
もし東北に移住するなら
岩沼市辺りがいいなあと思ってます。

仙台には電車一本だし
なにより
この景色に惹かれます
 

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